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夏季全館空調の実現と環境に配慮した温度対策
2024年度より、新潟工場では夏季に井水クーラーを使用した全館空調を導入しました。
近年の夏は異常気象が続き、従業員さんの健康にかかわる重篤な事故につながりかねません。
また、縫製工場などでは気温が平均より1℃上がるごとに、工場全体の生産額が約3%減少するとされています。
全館空調は中小企業にとって決して安い投資ではありません。そこで、以下の点を検討・検証する必要がありました。
・室内温度が十分に下がるか。
・井戸水は供給量が足りるか。
・井水クーラーが当社に適しているか。
2021年にまず、夏季の発汗による銅管の変色に関する指摘が多かったA棟へ設置し、効果を2年間確認したのち、C棟へ展開しました。
本年は最終段階としてB棟に導入を行いました。
B棟は他の建屋と異なり、ろう付けによるフラックス雰囲気の問題があったため、業者と打ち合わせを重ね、吸気と排気を考慮したシステムを導入しました。その結果、温度面と雰囲気(作業環境)面の両方にある程度の効果が得られました。
4年がかりとなり従業員さんにはご迷惑をおかけしましたが、夏季の工場内環境は大きく改善されたと考えています。
電気代は非常に安く、井水クーラー機内の銅管に有害な不純物もなく、きれいで、全国平均より水温の低い魚沼の水は、まさにうってつけのソリューションです。
電気代が安いので、こまめな調整が少し苦手なカイセ工業にはぴったりだったかもしれません(笑)
その他の環境配慮型改善として、冬場はコンプレッサーの排熱を工場内に取り込み暖房に活用しています。西日による過剰な熱や窓からの冷気対策として、全棟にロールカーテンを設置しました。
作業環境を整えることは費用がかかりますが、何が最良の選択かを熟考し、効率向上や品質改善の効果を最大化できる選択をしていきたいと考えています。それが最終的にお客様や社会の役に立つものと信じています。



